ドリィム















夢、とか。希望、とか。




そんなものひとつもいらない。








ただ、彼が欲しかった。




























ただ君がしかった












































「はー・・頭が痛いわ・・これってやっぱ、恋わずらいってやつよね・・」




「恋わずらいってあんまり頭痛くなるもんじゃないと思うけど」




「彼の事を考えるとね?頭がズキーーッンって痛くなるの」




「違うでしょ、さっき木に頭ぶつけたからでしょ」




「それでね、彼、何だかあたしと話してると、よく溜め息をつくの・・これって彼も恋わずらい?」




「ううん、に呆れてるからだけだと思うよ」




「あたし・・彼の顔見てるとホントすぐに真っ赤になっちゃうの・・」




「そりゃね、レゴラスの顔の何倍も綺麗だもんね」




「それ以上余計な事ぬかすと鼻毛ブチ抜くぞチピ」




「・・・・・すいません・・・」




































旅の途中の休憩点で、あたしはフロドと二人で焚き火の番をしていた。







レゴラスとアラゴルンは食料の調達に川に行っちゃってて、ガンダルフとギムリとボロミアは、向こうで何か楽しそうに話している。




























「旅・・・もうすぐ終わっちゃうね」




「え?」




「僕が・・・僕がね、指輪をモルドールに葬ったら、・・旅、終わっちゃうね」




「・・・ホントに上手くやれんのぉ?あんた」




「やっやれるよ!!やるって決めたもん!」




「アハハッ嘘、嘘。フロドなら絶対やれるよ」




「うん・・・・」




「旅終わったら・・何がしたい?」




「え?んー・・レゴラスと結婚?」




「・・・・」




「や、そこで黙んのやめようよ」




「でも人間じゃん」




「そうだよ?」




「エルフと結婚・・出来るの?」




「出来ないって誰が決めたのさ」




「結婚しても、の方が先死んじゃうじゃん」




「・・・・」




「ごめん、嫌な事ゆった・・」




「別に平気よそんなん。悲しいのはレゴラスだけだし?あたしは何も悲しくないし?」




「・・・スゴイよね・・って・・・」




「へ?何が?」








































フロドはあたしを尊敬の眼差しで見た後、立ち上がって、サム達のいる方へ走って行ってしまった。




















スゴイ・・・?のか?あたし・・・












































「レーゴラースv魚釣れたーっ?」




「うわ・・鬱陶しーのが来た・・」




「ちょっとアラチン、今の聞いたー?酷くなァーい?」




「ハハハ、仲が良いなお前らは」




「ハハハ、やめてくださいアラゴルン、そんな痛々しい冗談は」




「何よ痛々しいって!!!」




「魚なら大量だぞ。フグが釣れた」




「フグゥ!!???それ物理学的に不可能だから!!!!」




「川フグだよ。海にいるのより2分の一の大きさ。しかも物理関係ない」




「あぁ・・そうなんだ・・ビックリした・・」




「あと、向こうでヨモギをとって帰れば終わりだ」




「じゃーレゴラス一緒に取りに行こー!」




「え、普通に嫌・・」




「何「普通」って・・ほら早く早くっ」




























あたしはレゴラスの細い腕をつかんで、(マジで細ぇよ・・あたしより細いんじゃ・・?!)川辺のヨモギを取りに行った。




































「でねーさっきねーフロドに、旅終わったら何したいって聞かれたから、「レゴと結婚」ってゆってみた★」




「へぇーそれはそれは素晴らしい計画だね」




「ね?どう思うよだんな」




「夢は叶わなくとも、それに向かって走り続ける事が大切だと思うよ」




「それ遠回しにすごい否定してるよね。あたしの夢を」




「当たり前。何ケッコンて」




「何なんだろうね・・あたしは別に、結婚なんかしなくたって、ずっとレゴといられればいいんだけどな」




「ハハハッ楽しい空想だね」




「あたし今結構勇気出してあんな恥ずかしいセリフゆったんですけど!!!!!」




「知りませんて。行くよ」

































レゴラスは立ち上がって、本当に行ってしまった。






























「あーボロミアーっ!何してんのー?」




「おぉ、何って焚き火の木を切ってんだよ。見りゃ分かるだろ」




「あたしにもやらせて」




「へ?あぁ、いいけど・・」




「何か今、思いっきり上から下に斧を振り下ろして何かをカチ割りたい気分なの」




「(恐ぇ・・・!!)あぁ、そうか、じゃ、じゃぁハイこれ斧」




「・・・・ありがと」




「・・・な、なぁ、お前なんでそんな涙目なんだ?オイ」




「別に・・何でもないけど・・」




「何でもなくないだろ、お、おい」




「じゃぁ、ボケミアっ、今日何の日か知ってる?」




「きょ・・今日?えぇっと・・」




「・・・貴方も焚き火の材料になりたいのね?」




「えっいやっちょっと待てって!!!えと、今日はぁ〜・・」




「・・・さぁ、そこの台の上に座りな。斧で真っ二つにしてくれるわ・・!!」




「あっわっわかった!!!!今日お前、誕生日だろ!!!!」































「・・・・・・・・そう・・・・」




































そのままヘナヘナと座り込んでしまったあたしを、ボロミアはオロオロしながら見つめた。
























「今日・・誕生日で・・・あたしは、レゴラスとの結婚も「楽しい空想」とかゆわれて・・」




「お、落ち着け!!と、とりあえず斧を置かないか?そこに。な?」




「・・・この前のピピンの誕生日は、みんな盛大に祝ってたのに・・あたしは祝って貰う事もなくになって・・」




、落ち着けよ、なぁ、頼むから斧を・・」




「レゴ、レゴラスも、いつも通り冷たいしっ・・・」




「うわぁ、泣くなってばよ〜〜〜〜」




「切ない切ないハッピーバースデイを送るんだ・・あたしは・・・」












































あたしはそのまま泣き崩れて、トボトボと森の奥へ入って行って、また一人でシクシク泣いた。




















こんなネガティブな自分は初めて、と思うくらい泣いた。
















































夜、夕飯が済んでからも、あたしは一人で森奥で石を転がして遊んでいた。




































・・すごい沈んでるね・・・」




「あんな静かな、初めて見た」




「それにしてもしっかり夕飯だけ食べてるっちゅうんがらしいよね」




「レゴラス、ちょっと早いけど行って来たら?」




「・・・ハァ、仕方ありませんね・・」





















































「・・・・あぁ・・レゴか・・」




「何をそんなウジウジしてんの」




「別に・・・」




「隣、座るよ」




「どうぞ・・・」




「それで?どうしたの?」




「・・・・今日誕生日なの」




「うん」




「「うん」って・・・それで、誰にも祝ってもらえなくて切ないなぁ、と」




「それだけ?」




「・・・・そ、それだけ・・」




「・・・じゃぁ、手出して」




「手・・?あ・・ハイ」




「目閉じて」




「へ?あ・・うん」




































あたしはレゴラスに手を差し出して、泣きはらした目を閉じたと同時に、指先に冷たい感触を感じた。




































「目。開けて」




「うん・・・・って・・・あ・・!!!!」




























目を開けて、指をふと見ると、そこにはキラキラ光る銀の指輪がはめてあった。




























「これ・・・!!」




歳おめでとう」




「え、でも、これ、レゴラスの大切な指輪じゃ・・・いつもつけてるやつでしょ?悪いよ」




「フ、いいよ、あげる」




「や、でも、」




「嬉しくない?他の物のが良かった?」




「いやっ違うけど、すごい嬉しいけど・・・・・マジで?」




「マジで」




「マジでェ・・・・?嘘ォー・・・」








































こういう時にこそ、ポロポロ涙が出ればいいものの、あたしの涙腺はそう都合良いものではなく、ただポカーンと口を開けるしかなかった。
































「何だ、覚えててくれたんだね・・」




「うん」




「やーもう皆に見捨てられてると思ってたぁー・・」




「皆覚えてたよ。バーッとお祝いしよう、ても言ってたんだけど。は僕と過ごした方が喜ぶだろうから、って皆が」




「さすが・・わかってるぅ★」




「(キモ・・)喜んでくれて良かった。じゃ、行こう」




「へ?どこに?」




「・・・皆のとこに」




「あ、そっか、うん」




「行くよ」




「ねぇ、お祝いのチューとかくれないわけ?」




「・・は?チュウ?」




「誕生日なんだしぃー」




「・・・・・あとでね」




























レゴラスはそう無愛想に言うと、さっさと言ってしまった。








「照れてる」とあたしは思いながら、前を歩く彼の腕にしがみついていった。
























































彼がはめてくれた指輪に、もうひとつのプレゼントが含まれてる事、あたし気付いてたよ。




































あたし、この日の事絶対忘れないよ








































左手の薬指に、指輪をくれた 今日の事。




































































あとがきと書いて懺悔と読む


さと様からのキリリク、「お誕生日夢」でした〜〜!!

え??今ので終わり?マジで?ありえないし!・・・・なぁーんて言ってる方っvぶっ殺しますよ。(ありえない)

すいません。。もう文才の「ぶ」の字も無いんすよ・・へへへ・・

いや〜〜今回もシメが微妙!!あっはっはっは!!(笑えねぇよ)

まぁ言いたい事が伝わればそれで・・って感じっす。

読んで下さって有り難うでした!


とりあえず私からも、さと様!お誕生日、おめでとうございます!!


お粗末様っした〜〜!!























































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