高熱殺菌
エルフが風邪を引きました。
高
熱
殺菌
「「レゴラスが風邪ェ???」」
指輪を葬るための、10人の旅も中盤。
通過地点である町で、レゴラスは風邪をひいた。
「嘘ーレゴラス大丈夫なの?」
「今は自室で寝とるよ。エルフは、体温を一定に保つ事が出来んくなると、風邪をひくんじゃ」
「ここんとこ、雪山やら熱帯雨林みたいな森やらで気温の差激しかったもんね」
「心配だわ・・・あたし、看病してこようかしら」
「お前・・今「してこようかしら」って言いながら明らかにニヤッとしてたぞ」
「酷い、あたしニヤッとなんかしてない・・!」
「嘘つけ!どーせお前の事だから、この際レゴラスで遊びまくろーとでも思ってんだろ」
「ひど・・!あたしは、ただ純粋にレゴラスの看病がしたかっ・・グスッ・・」
「あーボロミア!!泣かした〜〜!!」
「酷いよボロミア!がレゴラスの事本気で好きなの知ってるくせにそんな事言うなんて!」
「知ってるからこそ心配なんだよ!!コイツの愛情表現は普通と違うってお前らも知ってるだろ!!」
「そんなっ・・・・あたし・・」
「あ〜〜また泣いちゃったー!酷いよボロミアー」
「そうだ酷いよー」
「・・・あたし・・レゴラスんとこ行って来る・・」
「うん!大丈夫だよっ!ボロミアは絶対そっちには行かせないからっ!」
「ありがとうフロド・・・じゃぁねボケミア・・・(ニヤッ)」
「!!おい!!!!お前っまた今明らかにニヤッて!!!!しかも今ボケミアって・・」
「もーボロミアったらー被害妄想激しいよ〜〜どうしちゃったの?」
「違っ・・今、ホントにっ」
「きっとボロミアも疲れてるんだよ、あ、レゴラスによろしくね!!」
こうしてあたしは、今からどうやってレゴラスで遊ぼうかしらとニヤニヤしながら、レゴラスの休んでいる部屋へ向かった。
「レーゴラースッ大丈夫ぅー?」
「・・・・・ゲ・・」
「・・・・・今「ゲ」っつった?」
「何しに来たの」
「えー?決まってるじゃん、愛の看・病ッ☆」
「えーウザイ帰って」
「(酷!!)毒舌ぶりがアップしてるよお兄さん・・・何か、痩せた?」
「んー・・食欲無いから・・3日くらいあんま食べてなかったし」
「それ以上痩せたらあたしがキレるよ?」
「(知るかよ)・・熱あるし、寝るから」
「うん、そっか。で?あたしは何したらいい?」
「出てけばいい」
「や、ありないよソレは」
「(何が!!!)・・・じゃぁ水・・かな」
「え?水を口移ししろって?」
「うん・・・さ、電気ショックで死ねばいいと思うよ」
「(声が切実!!)ハイ、水ですね、ハイ、今すぐ」
あたしは急いで部屋のすみに置いてあったグラスに水を注いで、寝ているレゴラスに手渡した。
「ありがと・・」
「身体は?しんどい?」
「怠いって感じかな・・」
「死なない?平気?」
「エルフは風邪ごときで死なないよ」
「ホント?」
「うん・・寝るね」
レゴラスは、ホントに少ししんどいのだろう、ぐったりと汗をかいた額を枕に押しつけ、まぶたを閉じた。
あたしはレゴラスの綺麗な寝顔をじっと見ながら、しばらく彼のベッドに肘をついて座っていた。
ダルそうに息を吐く彼がものすごく色っぽくて、見てるだけで赤くなる。
金の糸みたいなキラキラした髪の毛が、彼の顔にサラサラとかかってあたしはソレを気付かれないようにそっと戻した。
「・・・まだいる・・ゲホッ・・」
2時間くらい経ってからだろうか。
レゴラスの隣で座ったまま一緒に寝てしまっていたあたしは、レゴの呆れたような声でふと目覚めた。
「・・・寝ちゃった・・へへ。おはよ」
「そんな事してたらにまで風邪うつる。もう戻りな」
「んーん、見てる。寝ててよレゴラス、看病しとくから」
「・・」
「あたしの友達、風邪で死んだんだ」
「・・・・・・」
「人間だったけどね」
「・・・・・だったらなおさら」
「え」
「・・自分もうつらないように、戻って。ね?」
熱っぽい声と顔で、そうあたしを覗き込んだレゴラスを見て、あたしは思わず閉口し、コクンと頷いた。
彼は、良い子。と微笑むと、少しフラついた足で静かにドアを閉め、また寝入ってしまった。
あの顔であんな事言われて、嫌と言えるやつはおらんだろ・・・
あたしがトボトボとレゴラスの部屋を出て行くと、隣の部屋で騒がしい声が聞こえた。
「あーー」
「おーレゴラスは?」
「てめぇにゃ死んでも教えねぇよボロボロ」
「(何か進化してる!!)仲間なんだから様態くらい教えろよ!!」
「どーだったんだ?」
「んーしんどそうだけど、ぐっすり寝てるし・・治ると思うよ、アラゴルン見に行ってやってよ」
「は?見ててなくていーの?」
「戻れってゆわれた」
「えーきっと不安なのにねーレゴラスもー」
「んーそんな事は無いと思うけど」
「きっと照れたんだよ、弱ってるとこ見られて」
「ハハ、そうかもしれんな」
「お前にうつんのが心配だったんだろ。大人しくしとけ」
ボロミアがそう言い放ち、あたしは少しポカンとした顔でボロミアを見つめた。
「ふ、ボロミアの言う通りかもしれんな」
「な、何かボロボロにそんな事言われると・・・」
「ボロボロゆーな」
「や、何て言うか・・ボケミア、意外に優しいんだねっ・・」
「ボケミアゆーな!!!」
「でもあたし、生まれてから一度も風邪なんか引いた事ないんだけどな。心配しすぎよレゴラスも」
「ゲッ・・マジ!?お前人間のくせに一度も風邪引いた事ないのか!?」
「さすがの私も子供の時に何度か風邪は引いた事はあるぞ・・」
「ハァー?てめぇら小せぇ時から女々しいのな!ンなモン普段の健康管理が悪いからかかるんだよ」
「ま、まぁ、そうなんだろうが・・(何様なんだこの人は)」
「じゃーレゴラスはどーなんだよ。アイツが健康管理怠ってたように見えるか?」
「バッカじゃねぇの!??レゴ様はエルフで、気温差があったから引いちまっただけで、仕方のねぇ事なんだよ!!」
「えーでもホビットもたまに引くよー?普通に生活してても」
「普通に生活しててなるわけないじゃん風邪なんか。所詮てめぇらチビは何が原因かも分かってねぇんだろ」
「は、はい・・そうかもわかりません・・(女王様かこの女は)」
「・・何を偉そうに言ってんの」
「!?レゴラス!?」
あたしが仁王立ちで話していた後ろから、レゴラスの最高にダルそうな声が響いた。
「もうだいじょうぶなの?寝てなくていーの?」
「んー完治はしてないけどね。みたく異常な身体じゃないから」
「あたしは至って普通でしょー!!」
「皆、心配かけてすみません・・。早く治しますから」
「焦らなくていい、ゆっくりしろ。そりゃ、早けりゃ早いほどいいがな」
「すみませんアラゴルン。ボロミアも、フロドみピピンもメリーも、しばらく迷惑をかけます」
「レゴさーん、あたしはー?」
「君にはいつも迷惑かけられっぱなしだからね・・・・来て」
「ハ?」
「・・・ちょっと、借りてきますね」
レゴラスはそう笑顔で言うと、あたしの腕をつかんで早足で自室に向かった。
あたしはポカンとしながらレゴラスに連れてかれるままに歩いた。
・・・彼の手がすごく熱いのに気付いて、あたしはかなり心配そうな顔をしてたのだろう、彼は大丈夫、と笑った。
「な・・何?」
「寝るまで一緒にいて」
「・・・・ハィ?」
「・・・・・僕が寝るまでそこにいて欲しいんだけど・・」
「・・・・・・・ハィィ???」
「・・・もういいよ、そこの窓から出てって」
「(ここ4階ですよ!!!)え、いや、マジで?いていいの?」
「そう頼んでるでしょ」
「邪魔じゃないの?五月蠅くないの?」
「・・・・いたいの?いたくないの?」
「・・いたい。」
「じゃぁ、いててくれる?そこに」
レゴラスは笑顔でそう言うと、ゴソゴソとベッドの中に入った。
「・・・な、何か飲み物作ろうか?」
「・・・いい」
「背中とか、さすっとこうか・・??」
「・・ううん、」
「な、何すればいい?」
「手、貸して」
「へ?あ・・」
レゴラスは寝たままあたしの手を引っ張ると、握ったままベッドの上に置いた。
「・・・・風邪なんて引くの、かなり久々」
「う、うん」
あたしは、彼に手なんて握られたのは初めてだったぁら、かなりドキドキしながら答えた。
「・・・痩せちゃったし、腕・・鈍ったかもしれないな・・」
「そんな事ないよ、大丈夫だよ」
「・・うん・・」
「ね、それより大丈夫?クスリとか、貰ってこようか?」
「大丈夫・・。がそこにいて、何か喋っててくれたらいい。・・それで十分」
「・・・・・・うん、わ、かった・・」
「ありがとう・・」
もしかしたら、彼なりに不安だったのかもしれない。
旅の途中に、風邪なんて引いてしまった事。
変に真面目な彼は、きっと自分の健康管理のせいだって、責任感じてるのかもしれない。
その不安な気持ちを、あたしは今癒す事が出来てるのだろうか。
握られてるその手に、あたしの元気が送れればいい・・・ あたしはそう思いながら、もう定期的に静かな寝息をたてて寝てしまったレゴラスを見つめた。
「レゴラス!熱冷めたの?良かったねぇ!」
「あぁフロド、心配かけてすみませんでした」
「あたしがずぅっと付いてあげてたおかげよねーー?愛のパ・ワ・ァ★ってやつ?ねーっ?」
「そーなのー?レゴラス」
「フフ、そういう事にしといてあげるべきかな。は思いこみの激しい子だから」
「うわー・・何かすごい屈辱を受けてる気が」
「おぉレゴラス、治ったのか」
「ご心配をおかけしました。・・完治はしてませんが、大丈夫です」
「ワシの薬を飲めば、身体はマシになるじゃろ。辛くなったら言うんじゃぞ」
「ありがとうございます、あ、アラゴルン・・」
「あぁ、大丈夫か」
「すみませんでした。遅れをとってしまって」
「が付いていたおかげだで早く治ったのかもな」
「ってかは?さすがにうつったんじゃないのか?風邪」
「まさか、はうつりませんよ、尋常じゃないから」
「悪かったね!!!この通りピンピンしてますわよ!」
「・・・さすがだな・・」
「ちょっとアラゴルンまでそんな目で見ないでよエッチ!」
「(エッチて・・)え、いやすまん・・」
「あたしはねぇーレゴラスの側で、手を握りながらずっと祈ってたのよ?「レゴラスがぁ、治りますよーに☆」って!」
「・・さすがの風邪菌も、の気持ち悪いエールには後退したんだな・・」
「もっかい今の言葉ほざいてみやがれ。なぶり殺すぞカスミア」
「何だカスミアて!!」
「高級の布の事だよボロミア」
「それ違う!!!」
「よし、皆出発するぞ!」
アラゴルンがそう言い放ち、あたし達は立ち上がった。
「ありがとう」
そう、半分もう眠りながら呟いてくれた言葉を、あたしは絶対忘れない。
今度貴方が風邪を引いた時には、一緒にベッドで寝てあげるからねv
おわってしまへ〜〜
あとがきと書いて懺悔と読む
1600、さと様のキリリク夢でございました〜〜!!!
いや〜〜微妙!!(まて)
ってかレゴラス出番少なくない?少ないよね。でもごめん、どうにも出来ない・・(死)
ごめんなさい果てしなくショボくてごめんなさい(平謝りかよ)
読んで下さった皆様、心よりお礼申し上げます〜〜〜!!!
愛だけでも込めて。扇子
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