ドリィム<br>















あたしはあのヒトがすきで。


だいすきで。すきすき光線出しまくりで。


でもあのヒトは多分あたしの事なんざ何とも思ってなくて。


ただの旅の仲間で。


旅が終わっちゃえば・・






・・忘れられる存在だと思ってた。













れられたモノと忘れられないモノ










「ねーレゴラス〜・・今日、アルエンとこに一回戻るんでしょ?久々の宿泊まりじゃん!あたしレゴラスと一緒に寝てい?」




指輪を求める旅も中盤にさしかかった所。


10人の旅の仲間は一度、中間報告のために、エルロンド郷の館へ戻る事にしていた。


ただ黙々と歩いていたレゴラスに、ふとが歩み寄ってニヤニヤしながら話しかけた。


「・・・何それ。」


「グッドナイト ウィズ ミーっすよお兄さん!」


「や意味わかんな・・」


「今、寒いじゃん?冬だし!冬!」


「僕暑いけど」


「あたしゃさみぃんだよカス!!」


「・・・(一緒に寝ろって誘っといてこの言い草・・)」


「・・黙んないでよレゴラス」






あたしがそう口を尖らせると、ボロミアがいつもの笑顔でやってきた。




「ははっ切ないな〜!このボロミアが、一晩お供させて頂いてもいいんだぞ?」


「うっさい黙れ死ね」


「(酷!!!)」 




〜僕は?」


「うふ〜★フロドだったらちょっと考えちゃうけど ごめんねチビは無用なの」


「お前容赦ないな!!!ってか泣くなよフロド!!」


「うるせぇよあたしの全てはレゴラスなの〜〜〜〜!!!!・・・ってあれ?」







気づけば、もうレゴラスはさっさと前を歩いて行ってしまっていた。



「レゴラスっ」


「(・・また来た・・)・・何。」



「ね、一緒に寝ろとは言わないからさぁ」


「当たり前」


「寝る前レゴラスの部屋行っていい?顔見るだけでいいから」


「・・・・いいけど」


「ホント!?」





あたしがそう、レゴラスの顔を見上げた瞬間。レゴラスはふっと私の耳に顔を近づけて 





「・・・その代わり、僕がその気になっても知らないよ・・?」






と、どんな悪どい女でも騙せそうな、綺麗すぎる笑顔で意地悪そうに微笑みながら、小声で言った。















こんな事言われたら、恋に爆走する女の子はどうすればいいんでしょーか・・・









「ハハ、真っ赤」とクスクス笑って、レゴラスはまた前の方へ行ってしまったけれど、あたしはもうそんな事もどうでもよかった。












あんな口説き文句をゆわれたのが嬉しかったんじゃない。




あんなのは冗談だって分かってるから・・。




レゴラスの声が耳元で聞こえた。






ただそれだけが、嬉しかったんだ。






















館に着いて、あたしはアルウェンとの再会が嬉しくて、夜の事なんてすっかり忘れていた。






「お腹減ったでしょう?さぁ、どんどん食べて!」


「アルウェン、こいつらに「どんどん食え」なんて言ったら、食料全て食い尽くされるぞ?」




と、アラゴルンが大人な笑顔で言う。



それにフフッと笑うアルウェンも、何かもうとろけそうに甘くて、見てるこっちが照れてくる。






あれが、大人の恋なんだろぅなー・・・と、ボーッとした頭で考えながらふとレゴラスを見ると、

彼も相当疲れていたのであろう、いつもの愛想笑いすら浮かべずに、ただ下を向いて黙々とサラダを食べていた。








「お先に。皆さんはごゆっくり、僕はもう休みますから」





がやがやと食事をしていた途中、レゴラスが静かに立ち上がり、そう告げて部屋に戻ろうとした。




「もう食わんのか?腹は減ってなかったのか?」


「たくさん頂きました。少し、眠いみたいです。では失礼します」




レゴラスは愛想笑いを取り戻したかのように、ニッコリ笑うと、さっさと行ってしまった。


彼の立ち上がった後の席を見ると、明らかに彼の席の前には、さっきのサラダの皿と、ガラスのコップしか置いていなかった。






「・・・・ね、ガンダルフ、あたしも戻る。お腹いっぱいだし・・今日はもう寝ます」


「・・・それはいいのじゃが・・本当にもういいのか?」


「うん、とにかくぐっすり眠りたいわ。野宿ばっかで身体コチコチだし。ふかふかベッドで早く寝たいの」




あたしがそう笑って告げると、ガンダルフはそうか、おやすみ、と言ってまた食事の会話に戻った。













レゴラスのいない晩餐なんて意味無いわ。



・・・ってかホントに腹はいっぱいだし・・(←食いすぎ)
















。もう食べ終わったの?」



長い廊下をトボトボ歩いていると、レゴラスが少し驚いた顔で濡れた髪の毛の拭きながらやって来た。



「うん・・。レゴ、お風呂入ってたの?」


「ああ。も入って来れば?僕はもう休むよ」


「うん、そうする・・」


「おやすみ」


「あっ・・ちょ、レゴラスっ・・・」



「・・・・?何?」


「・・・その・・後で・・・部屋に・・」




「フ、いいよ。おいで」










お見通しだわ・・とあたしは思いながら、しばらくポケーとレゴラスの顔を見つめていた。




















「レーゴラース。入るっすよー?」




風呂に入り終わり、一度部屋に戻ってからレゴラスのいる部屋に向かった。


呼んでも返事がないので、はコンコンノックを続ける。




「お兄さーーん?」


「ん」





突然開いたドアには、明らかに寝起きの顔のレゴラスが立っていた。


う・・そういやレゴラス疲れてたんだっけ・・・






「出直しましょうか・・・」


「いいよ、はいって」


「んだばお邪魔しますでアルよ」


「ハイハイ。(何人だよ・・)」






部屋には何にもなくて。大きなシングルベッドの上にはぶあつい本が一冊置いてあるだけだった。




「で、何?」



レゴラスは椅子に座ると、じっとを見ながらいきなりそう言った。


いつもは三つ編みされてある髪の毛も、今日は全部下ろされていて まるで本当に綺麗な金髪美女みたいに色っぽくてドキドキする。




「へ??いやぁ・・何・・と言われると・・特に用事はないんだけど」


「ふーん・そう・・・」


「(恐ぇよ〜・・)すいませんした・・」


「ってゆうかさ、さ。」


「ハヒ」


「男の部屋にこんな深夜に来て、どうなるか分かってんの?もっと何て言うか警戒心もって・・」


「確かにぃ〜・・今のレゴラス女の人みたいで超キレーだしぃ〜・・襲っちゃうかもしれな・・」


の話じゃなくて僕の話!」


「何?襲ってくれんの?あたしを?レゴラスが?」


「・・もういいよ・・」





レゴラスはそう溜め息をつくと、立ち上がって二つのカップに、置いてあった紅茶を注いだ。



「ハイ、風呂上がりだろ?そんな格好でいたら風邪ひく。それ飲んで」


「ありがとう・・」


「どういたしまして。」


「・・・あ、ボロミアにさっきネックレス預かってもらって返してもらってないや。取りに行かなきゃ」


「明日の朝もらいにいけば?」


「でも思い出した時に行かなきゃ忘れるんだよあたしぃ」


「ダメ。夜にボロミアの部屋なんて行っちゃ」


「えーでもぉ・・」


「明日行け」


「ハヒ(とうとう命令形かよ・・)」








レゴラスは厳しい顔で下ろされた髪を一つにしながらそう言った。



こういう動作ひとつひとつがこんなに綺麗なのは、ちょっと犯罪だと思う・・・









「・・・・何で何もしゃべんないの」


「へ?え・・あぁ・・何か緊張して・・」


「何だ。一応でも緊張出来る心臓持ってたんだ」


「あたしを何だと思ってんのさ・・」






何故かクスクス笑っているレゴラスを、は不思議そうに見つめながら紅茶をすすった。










に襲われるならそれもいいかも」


「えっっ!!!???」


「嘘だよ。僕も男だしね。それだけじゃ物足りない」


「あ、うん・・・って・え!!???モノ足りな・・!?」


「アハハ、面白いねは」


「からかってんの?」


「いや可愛いから。つい」





レゴラスはそう言って、ふとあたしの髪の毛に触れる。




心拍数が  上がる。









その瞬間。















「レゴラス!!!起きてる!?ピピンだけど!いまからトランプ大会するけど来るーー!?」


と、ドンドンとドアを叩く音が響き、ピピンの高く大きな声もそれと同時に響いた。



「・・・・・はぁ」




レゴラスは溜め息をついて、少しドアを開け、ドアの外に出ていった。








、行こう。お呼び出しされたよ」


戻ってきたレゴラスは 上着を取りながらそう言った。




は僕が誘っとくから、って言ったから。行くよ?」


「・・・はぁい」


「そんなふてくされた顔してどうしたの」


「別に」








せっかくいいところだったのに・・・あのままあたしが顔でも近づければチューの一つくらい・・(←どっちにしても攻め方向)







「・・・・?」


「ハイ!?」


「おいで。行こう」


「うぃーす・・」


「・・・・


「え?」















気付けば目の前にレゴラスの顔。



・・・・・・ってか・・・今・・・・・












「チューした!!???」


「嫌だった?ごめんね」


「いっ嫌じゃないっ・・嫌じゃないけどっ・・」



「そ?」





そういうとまたレゴラスはの頬に唇を寄せる。




「ちょっ・・レゴ・・」







レゴラスの金の糸みたいな髪の毛が、顔にかかる。





ふと、レゴラスの匂いがして、あたしはまた思わず赤くなってしまう。








「レゴラスっ・・やめ・・・」






がそう目をきつくつむったまま小声でそう言うと、レゴラスはパッと顔を離して余裕の笑みを見せる。















これだから大人の男は嫌なのよ・・・








あたしは真っ赤の顔のまま髪の毛を掻き上げて、レゴラスの細い胸板をドンと叩いてやった。






「あたし今の事、一生忘れてやんないからっ・・レゴラスがあたしの事忘れて、他に女が出来たって覚え続けてやるからねっ・・」




「・・・何で?」




「へ??何でって・・・何でってその・・」




「何で僕がを忘れるの。」



「・・・・今のチュウ・・本気・・?」


「・・・・こそ僕を何だと思ってんの・・好きでもない娘にキスするわけないでしょ」


「忘れないの・・?」


「何が?」


「・・・・・・うう・・ん・・」




「ほら、行くよ。皆待ってる。トランプ強いんだから」
























きっと今「泣け」って言われれば湖くらい軽く作れただろう。




勿論、悲しかったんじゃない。




嬉しかったんだ。





何気なく言ってその言葉が。












" 何で僕がを忘れるの "























あたしはあのヒトがすきで。



でもあのヒトにとってあたしはただの旅の仲間で。



旅が終わっちゃえば・・






・・忘れられる存在だと思ってた。







思ってたのにね。













































「あとがき」と書いて懺悔と読む



・・えっ!??

終わり!?

・・・って感じですねぇアッハッハッハ!!!

すいませんでした!ホンマすいませんでした!(平謝りかよ)

髪の毛おろしたレゴラスが書きたかったんですーー!(え!??)

ってか冷めたレゴラスが好みなんでね??

ではもっと精進させて頂きます・・・





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